神話がつなぐ山と島【大山隠岐国立公園】
大山から蒜山、毛無山、船上山を含む山岳地帯、三徳山一帯
島根半島の海岸部分、三瓶山一帯、隠岐諸島の4つの地域が大山隠岐国立公園として指定されています。
鳥取県・島根県・岡山県の3県にまたがり山と海の広範囲にわたる変化に富んだ景観を持つ国立公園で
それぞれの環境に適応した多様な動植物を見ることができます。
また、「国引き神話」の舞台となっているなど、古くから自然と人々の生活・生業との関わりが豊かな地域です。
神話がつなぐ山と島-神在ります山と連なる火山、太古の記憶が息づく島-
山地部
大山は豊かな森林に覆われており、西日本最大級のブナの自然林と、標高1,300mから上部のダイセンキャラボクをまじえた風衝低木帯が特長的です。
毛無山や三瓶山もブナ林、三徳山には照葉樹林及び冷温帯樹林などがあります。
また、大山は山岳信仰の修験の地としても栄えました。
海岸・島諸
島根半島は、かつて断層活動で本土と切り離され、その後本土側の河川の沖積作用によって出雲平野・松江平野・弓ヶ浜半島が形成されて再び本土と繋がったと考えられています。
隠岐島は、太古の火山活動で基礎が造られ、その後の地殻変動や気候変動の影響で、海に沈んだり、大陸や本土と陸続きになったりを繰り返し、約1万年前に離島となりました。
こうしたプロセスを経て、多彩な海岸景観が生み出されました。
隠岐島、島根半島はともに国引き神話をはじめとした日本神話の舞台となっています。
特に島根半島は、古代出雲文化の中心部でもあり出雲大社や日御碕神社、加賀潜戸など神話にまつわる史跡・名所が数多く点在しています。